歯周病は感染症
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健康な歯は簡単には抜けません。それは、歯周組織に守られているからです。

歯が埋まっている顎の骨を歯槽骨(しそうこつ)といいます。歯槽骨と歯の根の間には、歯根膜(しこんまく)という結合組織があり、骨と歯をしっかり結びつけています。その歯槽骨の外側は、一般に歯ぐきと呼ばれる歯肉でおおわれています。歯肉、歯槽骨、歯根膜、歯の根の表面のセメント質を含めて、歯周組織と呼びます。

歯周病は、この歯周組織の感染症です。歯肉と歯の境にある深さ1~2mmの歯肉溝(しにくこう)という隙間に歯周病菌がすみつき、次第に歯肉の奥へと進みます。それにつれて溝は深くなり、歯肉ポケット、さらに歯周ポケットと呼ばれる状態になります。やがて歯周病菌は骨をも溶かし、最後には歯が抜けてしまうのです。

症状は、歯肉から膿が出る、口臭が強くなる、歯がぐらつくなどですが、これらが現れるのはかなり進行してからで、初期にはそのようなはっきりした症状はありません。比較的早い段階から見られるのは、歯肉の腫れやブラッシング時の歯肉からの出血です。歯みがきで出血したら歯周病のサインと考えられます。「歯ぐきが痛い、はれている、出血がある」人は、24歳以下では5%未満ですが、25歳以上で急増し、25~64歳では約15%にのぼっています。

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